『彼岸島』 全33巻
吸血鬼が棲む孤島、彼岸島(ひがんじま)――。踏み入れたら最後、再び生きて還ることはない……。大学に合格したばかりの宮本明(みやもと・あきら)の兄は、2年前に行方不明となっていた。実は彼は彼岸島へ連れ去られ、現在一人で身を隠し生活していたのだ。そんなある日、明の前に現れた謎の美女。彼女は行方不明の兄の免許証を持っていた。それは恐るべき島への誘い。そして……忌まわしき悪夢の幕が上がる――。戦慄(せんりつ)の吸血鬼サバイバルホラー!!
コメント:ネットにはネタ化された画像が流れ、サバイバルギャグマンガなどと半ば揶揄交じりに呼ばれる本作。通読するとけっこうハラハラするし、敵のデザインなんかはすごく良くできてるんですよね。
ただ、なんというかこうテンポやスケール感が悪いというかおかしいというか。ギリギリで追いかけられてるはずなのに一瞬で数十メートルはある梯子を登ってしまったり、遠くにふき飛ばされたはずがなぜか主人公が真下に先回りして受け止めたり、一刻を争うはずが目の前の選択肢について長々と独白が入ったり……
で、何か既視感があると思って考えてみると、これってテレビゲームの特徴なんですよね。ゲームだとフィールドを歩くのも梯子を登るのも同じスピードでできたり、戦闘中でも時間が停止してコマンド選択できたりするわけで。まあなんのフォローにもなってないですけど。